2012年07月02日

変わった視線の武蔵小説

変わった視線の武蔵小説

 新宮正春著の、「異聞・武蔵剣刃録」を読みました。なるほど、これは確かに’異聞’と云える宮本武蔵です。

作者の武蔵への視線が非常に冷たいのです。例えば、佐々木小次郎との係わりですが、まず19歳の武蔵が39歳の小次郎と戦って、睾丸1つと男根を切り飛ばされて負けます。

その10年後に巌流島の決闘があり、武蔵は小次郎を破ります。つまり巌流島の決闘は武蔵の遺恨試合というわけです。

武蔵は不能者として生き、子供が作れないために養子を取ります。

また、老境(60歳前後)の武蔵は普通悟りを開いた境地に達している様に描かれますが、この作品の武蔵は義理も人情もなく、あまつさえ気に食わない相手にはイジワルまでします。

腕っぷしと眼力はずば抜けていますが、精神的には俗物な武蔵として描かれています。

武蔵ファンの私としてはどうにも気に食わない部分が多くある内容でしたが、こういうのもアリですよね。武蔵に好意的な作品ばかりでは、多分真の武蔵像は見えてこないでしょうから…
タグ:武蔵小説
posted by ケンゾウ at 10:00 | Comment(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月02日

読めないぞ武蔵

読めないぞ武蔵

 図書館で「武蔵」一.二(著者:花村萬月 徳間書店)を見つけ、武蔵ファンなもので早速借りました。

一〇歳の武蔵が修行してる、と思ったら美禰という一六歳の女性から性の手ほどきを受けることに・・・

この時点で読む気が失せてしまいました。宮本武蔵を主人公とした小説は一〇冊以上は読んでいると思いますがこういうことは初めてです。

小説中の武蔵は基本的に女性にもてます。ですから、女性と関係を持たない武蔵作品はむしろ少なく、吉川英治(敬称略)や津本陽くらい。

長編も書いている笹沢左保の短編に、巌流島の決闘を直前に控えた武蔵の話があります。この作品では武蔵は女性を抱いても精を漏らさない。それこそが武蔵の強さの秘密?だと目した小次郎に惚れた女性二人が、

小次郎を勝たせるために武蔵を誘惑し、精を漏らさせようとする。という風に武蔵の性交渉そのものがテーマとなった作品もありますが・・・

どうにも花村版の武蔵は読む気になれません。読む人によっては面白く感じるのでしょうが・・・
タグ:武蔵
posted by ケンゾウ at 19:16 | Comment(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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